x0xb0x

Posted on 2013-10-14
リペア完了です

初投稿です。

この度、自身のユニットsoyuz projectで精力的に活動されている 福間 創(ふくま はじめ)様からご依頼を受け、x0xb0xをリペアする機会に恵まれました。

素朴な味わいがあるシンプルなフェイスプレートで、これはLadyada オリジナルバージョンと同じデザインですね。かなり使い込まれたレリック感がイイ感じです。

01_zenntai

 

まずは状態確認から・・・

症状はピッチ不良ということでご依頼を受けました。念のため、操作しながら他に問題がありそうな部分が無いかもチェックしてみました。

最初に気づいたのが各ポットのトルクが極端に違う点です。 TEMPOのタップ機能も押しずらい状況でした。 レゾナンスの効きがやや弱い印象です。

次に、中を空けて基板を見てみました。 最初に目に飛び込んで来たのは、所々、ハンダ付けをしていない箇所があることです。

044_mihanda 03_mihanda

んんん、これはちょっと残念なハンダ付けですね。

他にも、基板を眺めて問題がありそうな部分をチェック。すると、波形切替用のトグルスイッチやポットなどにオープンソース指定品ではない部分がありました。

 

今回のリペア方針

今回のリペア方針は

・ピッチ不良を最優先にリペア

・オープンソース指定品と違う点があれば、出来る限りオリジナルの状態に戻す。

・基本的に改造はしない。

ということにしました。

 

さあ、リペア開始!

1. ピッチ不良

状態:TUNEノブをセンターにセットした状態でC1キーを押すと、A1音が鳴りました。更にTUNEノブでC1に合わせた後、4オクターブの間の音程を確認。やはり大きくズレていました。

処置:まず、絶対ピッチについては基板上のトリマで再調整。すると大きなズレはなくなりました。続いて4オクターブ全ての音を確認したところ、相対ピッチの最大偏差が±15cent程度あることが確認できました。

この偏差は極端に大きい訳ではなく標準的なx0xb0xのレベルです。・・・が、今回は更に相対ピッチ精度を上げるため、D/A変換部分の抵抗器1%許容差品から0.1%高精度品へ交換(17本)しました。また、特別にトリマを多回転タイプへ交換しました。これは調整しやすいですね。

088_seimitu 許容差0.1%高精度品へ交換

この処置により相対ピッチを±5cent以内の偏差にすることができました。

055_pictch 066_pictch

 

2. VCO温度補償用のサーミスタが指定品ではなく代替品

状態:観察すると面実装タイプのサーミスタが実装されていました。

処置:ここはオープンソースの指定品に変更することにします。希少なリード部品タイプのサーミスタ2本に変更しました。また、今回特別にアンチログ回路のトランジスタと熱結合させるべくポッティングしています。

13_ptc_t TRとサーミスタを熱結合

 

3. FETが代替品

状態:FETが代替品(2SK118)になっていました。

処置:指定品(2SK30-O)に交換

ここまでの1~3までの処置をする前と後の画像です。

05_torima 処置前

06_torima 処置後

 

4. 波形切替スイッチが代替品

状態:波形切替スイッチが代替品(メーカー不明)になっていました。

処置:オープンソース指定品(日本開閉器製)に交換しました。こちらは日本製で信頼性が高いと考えます。

07_switch メーカー不明のスイッチ

08_switch 日本開閉器製のスイッチ

 

5. ポットがメーカ不明品でトルクがまちまち

状態:ポットが代替品(メーカー不明)になっていました。また、トルクもポットによって大きく差がありました。

処置:メーカー不明品から日本製であるパナソニックのポットに交換。

なぜかアクセントノブがセンタークリック形となっていましたが、指定品ノーマルタイプに交換しました。TUNEポットは元の状態からセンタークリック形だったのでこれも同じものにしてあります。

11_oldpot  メーカー不明のポット

 

6. BA6110の取付不良

状態:VCA部分のICである、BA6110がソケットを使用して取り付けられていました。しかし、板バネタイプのソケットはぐらぐらで接触不良が心配です。

処置:信頼性の高いソケット無し直付けに変更しました。

 

7. レゾナンス調整不良

状態:操作した印象ではレゾナンスの効きがやや弱めでした。実際にオシロスコープで波形を見ると調整不良でした。

処置:TB-303のサービスマニュアルに記載している調整方法と同じレゾナンス調整を実施しました。

 

8. 樹脂製ノブの劣化

状態:ノブが劣化しており全体的に穴径が大きくなっていました。そのためTEMPOノブのタップ操作が押しずらい状況でした。

処置:ノブをオープンソースでの指定品に交換しました。

 

9. ハンダ付け忘れ箇所、多数

状態:先の画像にあるように未ハンダ箇所が多数ありました。

処置:未ハンダ箇所については修正、他の箇所も危うい部分は修正しました。表面実装のUSB chip、FT232のハンダ付けがきわどい状態だったのでココも修正しました。

077_after 全ての処置完了

 

10.交換部品

以上、交換部品は次の画像の様になりました。ここには写っていませんがノブ(8個)や温度補償用サーミスタも交換しています。

09_buhin

 

 

調整完了しました

ピッチ調整とレゾナンス調整が完了後、当方の検査済証を貼り付けさせてもらいました。

10_kensa

 

 

最終確認です

最後に基本動作と、MIX-IN/MIX-OUT、MIDI IN/OUT、DIN-SYNC、 CV/GATE、USB 端子のテストを実施しました。

11_tb303test DIN-SYNC端子のチェック中

これで無事にリペア完了です。

 

さて、リペア後の音は

肝心のリペア後の出音ですが、やはりピッチが正確です。わざと3オクターブまたいだパターンを打ち込んでみましたがイメージ通りになりました。また、きちんとレゾナンス調整をしたのでフィルター全開にした状態の音が気持ちイイです。ポットもノブも全て新品に交換したので廻した感じも良くなりました。

 

早速、依頼主である 福間 創様 にお送りいたしました。ご依頼ありがとうございます。

今後もこの素朴な味わいのx0xb0x君をご愛用くだされば嬉しいですね。

soyuz project オフィシャルウェブサイト

http://www.soyuzproject.com/

 

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